舞台吊物装置とは、緞帳、各種幕類、舞台照明器具、音響反射板、映写スクリーン枠、ブリッジなどの種々のものを目的に応じて舞台面に吊り下げたり、吊り上げたりさせる装置のことで、現代の舞台装置には欠くことができない装置の一つであります。
この吊物装置は舞台転換を容易にし、舞台効果を高める重要な役割を持っています。その機構はぶどう棚と舞台の側面の壁に取り付けられ、網元の形式は手動式と電動式があります。吊物はワイヤーロープで吊り下げられ滑車とカウンターウェイトで重量をバランスさせて昇降させます。
電動式にはトラクションドライブ方式とドラムベース方式とがあり、吊物を昇降させるスペースなどの条件や吊物の種類によって使い分けられます。
舞台床装置は人、大道具、小道具などを昇降移動させ演出効果、転換操作を高めるための重要な装置であります。
この舞台床装置は大型な機構でありながら、精密度、安全性が十分に配慮された設計施工ではならず、また保守保全の面でも万全の体制が要求されています。舞台床装置には廻転舞台、迫り上げ舞台(昇降舞台)迫り出し舞台(移動舞台)があります。

廻転舞台装置は転換、演出用として一般的に使用され、次の種類があります。

迫り上げ(昇降)・迫り出し(移動)舞台装置はそれぞれ単独で、あるいは組み合わせで第1図設置、使用され次の種類があります。

迫り出し舞台は大迫り舞台と組み合わせて使用され、迫り上がり床と同形の床を左右にスライドする形式と鎖状のカタビラ床を床下、または奈落に収納して開閉する舞台とがあります。
マイクロフォンエレベータ(マイクリフト)は、演奏または演技中に遠隔操作によってマイクを自動的に舞台面に昇降させる装置です。
一般的には床下に少ないスペースで設置することができ、ボタン操作によって、マイクを舞台上に必要な高さを保たせ、使用後は自動的に収納することができる電動式のものが多く使われています。
主舞台に適当な間隔で設置し、吊りマイク装置と組み合わせて使うことによって一層舞台効果を高めることができます。
音響反射板設備は音楽演奏会や講演会でも音楽や音声を客席のすみずみまで正しく、均等に伝えるための設備です
この設備は当該建物の容積や形状によって、高度な設計技術を必要とし、施工、設置に当たっては材料、材質、形状、収納方法などに十分な検討が必要です。
一般的には天井反射板、正面反射板、側面反射板の3種類があり、旋回式あるいは吊り上げ式の装置で昇降、変角の移動を電動式で行い、舞台の側面や隅に収納します。
映画専門の映写スクリーン装置は別として、多目的に使用される劇場やホールなどに設置される映写スクリーンは、建築物の構造、容積などの諸条件を十分に考慮された設計および高度の施工技術が必要となります。その設置方法、使用方法によって、固定式、吊り下げ式、折りたたみ式、組立式、巻き上げ式などに区分されます。
映写方式には、スタンダード、ビスタビジョン、シネマスコープ、70mmプロジェクションなどの数種類があり、一つのスクリーンでそれらを兼ねて使用することが多いため、バリアブルマスキング装置をつけておくことが重要です。
反射スクリーンには、ホワイト、シルバー、パーノル、クラスビーズなどの種類があり、その材質の選定は大切な要素となります。
移動間仕切装置は和洋の大広間、宴会場などを必要な広さに自由に間仕切り、または任意の位置に移動させることができる移動式間仕切壁の装置です。
この装置に和風であれば「床の間」を組み込んだり、洋風であれば各種の装飾をすることによって美観上優れたものとなり、大広間、宴会場を効率よく使用することができます。
この装置は電動式及び手動式があり、広間、間口が7m以上ある場合は電動式が最適です。
この舞台装置は和洋の大広間、宴会場で舞台を使用しないときには正面の壁面に跳ね上げて収納することができる舞台です。
この装置を設置することにより、部屋の面積が有効に利用でき、わずかな時間で雰囲気を変えることが出来ます。操作方法は簡単で電動式と手動式とがあります。